子牛が日々考えていること(妄想)を紹介します。創作童話やポエムの空間。

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ロボットシティ

アンドロイド





ひさしぶりに故郷に帰ってみたと思ったらどこだここは?
やっぱり昔話で言っていたことっていうのは本当だったんだな。

私の名は柏太郎。
ついさっきまで私は竜宮城にいた。
嘘じゃない、本当に竜宮城にいた。

亀を助けたら行けたんだ。
そこにいた女王の話だと、竜宮城に行ける条件は

①太郎という名前
②子どもにいじめられている亀を助けること

みたいだが、すごい確率らしい。
まぁ、そうだろう、子どもにいじめられている亀なんてそうそういないもんな。

それで、さんざん遊んで帰ってきた。玉手箱?
持ってるよ、もちろん開けないけどな。
しかし、本当に未来になってしまうとは思わなかった。

しばらく歩いてみた。
かつて私の街があった場所にはやたらとでかい無機質な四角い箱みたいなものがたくさん並べられてあった。それはねずみ色や黒がほとんどでそれは天をつくように立ち並んでいた。

箱の前に立つと丸い物体がいきなりカバの口みたいにがばっと開いてその中に引き込まれた。びっくりしたが出るのもその丸い物体の前に立つだけだとわかって安心した。私はもう一度中に入ることにした。
そこで一人の女と出会った。

「ワタシハS-21デス」

女は話しかけてきた。
おかしな言葉づかいだった。
おかしなぐらい無機質な話し方だった。

「ニンゲンニ デアッタノハ ヒサシブリデス」

なに、お前は人間ではないのか?

「ワタシハ ロボット デス」

え、ロボットって何?
それからしばらく女と話した。
女と話すうちに未来世界の現状がだんだんと理解できた。

信じがたいことだが、もう人間はいないらしいのだ。
数百年前に人類は全員がロボットになってしまったというのだ。
詳しく話すとこういうことらしい。

数百年前の地球では今まで人類が体験したことのない危機をむかえた。
気温の上昇やそれにともなう自然災害によって食糧不足の問題が深刻化したからだ。
人類は生き残りをかけるためにあることを考えた。

それが、『人類総ロボット化計画』だ。

人間は食糧不足の問題を克服しなければいけなかった。
まずは食料の奪い合いになった。
それで人口の半分が死んだ。
それでも人間は争いをやめなかった。

最後には人類の人口が争う前の1/100になったところでようやく収まった。
戦いは根本的な問題解決にはまったくならなかった。

なぜ人は食料のために苦しまなければならないのか。
それならば人間が食料を必要としない体になればいいのだ。

そう考えたのは当時のロボット工学の第一人者Dr.アカマツだ。
そして人間はみんなロボットになった。
もう二度と苦しまないために。

ロボットのエネルギーとなるのは太陽光らしい。
一日に10分ほど日に当たれば充分みたいなのだ。
そして機械が壊れないかぎり半永久的に生き続けることができる。
彼女も何百年も生きているみたいで長く生きすぎてもう自分の年を覚えていないそうだ。
食料を必要としないから争いもない。
半永久的に生き残れるから子孫を増やす必要もない。

人類は幸せになったのかい?

「ワカラナイ ワタシノナカマノナカニハ ミズカラシステムヲ シャットダウンシタモノモイル」

それは長く生きられる半面、なんで生きているのかわからなくなったものたちだった。
システムをシャットダウンすることは自ら死を選ぶことを示す。
それで生き残ったのは本当にわずかになってしまったということなのだ。

彼女は美しかった。
突然だが私は彼女に恋をした。

しかし彼女の目を見た瞬間にそれはかなわぬ恋だということが一瞬でわかった。
無機質な目だったが、なぜかどこかさみしげな色をしているような気がした。
私は絶望感におそわれた。
そして玉手箱を開けた。

即座に私は白髪の老人に変わった。
これも昔話に書いてあった通りだ。
ヨボヨボすぎてへたり込んだまま動けなくなった。

その時だった彼女の目から涙がこぼれたのは、
そして「おじいちゃん」と一言。
人間だった頃の思い出が一部よみがえったみたいだった。
私は彼女に抱きかかえられた。
体温はなかった、しかし不思議とぬくもりは感じられた。
彼女の腕に抱かれながら私は自分の未来を受け入れる覚悟を固めた。
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竜宮炎上

カモメと酒






オレはカモメの太郎。
ある時オレは浜辺でガキどもにいじめられている亀を見つけた。
無視してもよかったんだがオレは亀を助けてやった。

そうしたら亀は「お礼に竜宮城に案内します。」と言った。
カモメのオレでも行けるのか、と疑問に思ったが、疑ってもしょうがないので亀の背中に乗って竜宮城に行くことにした。

海のなかに入るのは少々怖かったが、入ってみればどうってことなかった。
なぜか呼吸ができた。
どういうしくみになってるんだろうな。
オレと亀の周りに大きな泡ができて取り囲んでいるんだ。

海の生き物たちを海の中で見たのは初めてだ。
銀色のちっこい魚が群れになって泳いでいた。
近づくと大きな輪のようになって、それから凄いスピードで逃げていった。
あれは海の宝石だ。

様々な魚たちに出会った。
赤、緑、黄、色とりどりだった。

竜宮城は思ったより遠い所ではなかった。
亀はゆっくり泳いでいたが一時間もかからずに着いた。

竜宮城は緑の屋根に金色のシャチホコが飾ってあった。
そして度肝をぬかれたのは壁やら何やらがすべてピンクや赤だった。
なんでピンクなんだと亀に聞くと、竜宮に住む女王が好きだから、と答えた。

中に入ると数人の人間の女が出迎えた。
頭には魚の面をくっつけていた。
女たちにしたがって奥まで行くと、ひときわ豪華な着物を着た女が待っていた。
ははーん、こいつが女王だな、と思った。
案の定そうだった。

「ゆっくりとおくつろぎください」

そう言われた。テーブルに座るとうまそうな料理や酒がどんどん出てきた。
マグロの刺身やら伊勢海老の丸焼きやらがどんどん運ばれた。
食べていいんだろうか。

「どうぞお召し上がりください」

女王は微笑んでそう言った。
一口食べてみた。

うまい。

もう一口食べてみた。

うますぎる、
もう一口、もう一口・・・

では、酒は、
カモメのオレが酒を飲めるだろうか。
一口飲んでみよう、ぐびっ・・・ぐびぐび・・・

いける。

それからのオレは止まらなかった。
例えるならばブレーキをなくしたブルドーザーだった。

ひたすら食えるだけ食い。
ひたすら飲めるだけ飲んだ。

魚の面を頭につけた女たちが踊り始めた。
一糸乱れぬその美しさにオレは見入った。

女と遊んでは食い
食っては遊んでを繰り返した。

それから何日か経過し、
また何ヶ月かが経過した。

オレは相変わらず飲んで食べて踊って遊んでを繰り返していた。
竜宮って所はまったくパラダイスだった。
メシはうまいは、酒は飲めるは、姉ちゃんたちは別嬪だは。

女王のほうを見ると、何やらそわそわしていた。
オレはかまわず酒を飲み続けた。

    


【ここから女王の頭のなか】

わたしたち竜宮の住人は、一度招待したお客様にはそのお客様があきて帰るまで接待し続けなければいけない鉄の掟があります。もう何百年もその掟を守り続けてきました。

前回招待した浦島様は大変満足してお帰りになりました。
今回のお客様であるカモメ様にも、心をつくして接待しております。
しかし、なかなかカモメ様はなかなか帰ろうという気配を見せません。

あの方には家族とか帰るところとかないのだろうか。
普通だったら、もうとっくに帰りたくなってしょうがないだろうに。


【ふたたびカモメ主観】

うぃ~~、食った飲んだ歌った踊った。
ん、女王どうした、じっとオレを見てそわそわして、
さてはオレにホの字だな。

「あの~、カモメさんは家族はいらっしゃるのですか?家が恋しくなったりする時はありますか?あの、これ、玉手箱というものなんですけど、お帰りになる時はぜひこれをお土産で持って帰ってくださいな、あの・・・」

あーん、オレにゃ家族なんてもんねぇよ。
帰る家もねぇ、だからそんなこと気にするんじゃねぇよ。
玉手箱?そんなものいらねぇよ、酒もってこい、酒!!

女王の顔が青ざめていくのをオレはしれっと流した。
けけけ、バカ、こんないい所帰ってたまるかよ。
パラダイスよ、パラダイス。
ず~~っと居座ってやる。

おい、姉ちゃん、酒持ってこい。

ココナッツ・アイランド

漂流





ここは、どこなのだろう?
いつの間にか、この見知らぬ島にたどりついてしまった。

私は故郷からいかだに乗って離れ、
そして案の定、漂流して、
ずっと海の上をさまよっていたのだ。

食べ物がなくてつらかった。
そして何より水がなくてきつかった。
かもめを手でつかまえて食べた。
魚をすくいあげて食べた。
おしっこ飲んだ。
なんとか生きた。

だけど、ある日、嵐にあって、
それから先は覚えていない。

しかし、ここはどこなのだろう。
静かだ、波の音以外は聞こえない。

「おーい、誰かいないのかーーー。」

返事がない。
困ったな。
どうすればいいんだ。

しばらく立ちすくんだ。
それから島を一周してみた。
やはり人はいなかった。
なんとなくわかっていたけど、
あらためてわかるとさみしい。

私は住まいにできそうな洞窟みつけた。
とりあえずそこで寝ることにした。

五日がたった。
幸いなのは、あまり寒くないことだった。
ここは南国の島なのだろうか。

海にはたくさん魚がいるし、
森にはいると色々な種類の植物があった。
だから自給自足はいかだにいる時より楽だった。

だけど、やっぱりさみしくてしょうがなかった。

私はさみしさをまぎらわすために大声を出してみた。
犬が夜中に鳴きだす気持がよくわかった。

ココナッツの木があった。
木の上にはココナッツの実がおいしそうに実っていた。
ココナッツの甘い果汁を想像しておもわず唾を飲んだ。

私は木によじ登りはじめた。
なんども落っこちそうになりながらも何とかてっぺんに辿りついた。
ココナッツの実をひきちぎった。

その時、見たんだ。
海に沈む夕日を。

静けさとは差し込んでくる夕日のようなものだ。

急にそう思った。
その厳格な美しさに言葉を失った。

そして、私は驚きのあまり木から落っこちてしまった。
その衝撃でココナッツはふたつに割れた。

幸いケガはしなかった。
私はココナッツを拾って食べた。
そして夕日をまた見た。
ココナッツはかぎりなく甘かった。
夕日はかぎりなく美しかった。
   
   ・
   ・
   ・

船がやってきた。
中からアジア系ではない人たちが数人降りてきた。
英語でなにやら話しかけてきた。
どうやら、船に乗せてくれるみたいだった。

私は乗りたくなくて涙を流した。
でもそれは向こうには嬉しくて泣いているように見えたらしかった。
私は抱きかかえられて船に運ばれた。
抵抗する力は残ってなかった。
なにやら話しかけられた。
でも、英語だから何を言っているのかはわからなかった。

バベルの塔

バベルの塔





西暦29XX年、日本は水没の危機にあった。
北極の氷はすべて溶け、水位が大幅に上昇したためだ。
もう日本が海に沈むことは時間の問題だった。

2900年代の日本は、はっきりとした階級制度があった。

一番上の階級は「支配組」で、官僚がつく。彼らは日本のトップだった。
二番目の階級は「準支配組」で、政治家がつく。
三番目の階級は「国防組」、これは軍人。
ついで四番目に「管理組」がいてこれは大企業の役員や株主、
そして最下層に「雇われ組」で一般の労働者だ。

実は、この階級の中に入れない人がいた。
彼らは「コマ」と呼ばれ、ひどい話だが人間扱いを受けてなかった。
しかし労働力の「コマ」としていいように使われている人々であった。

さて、日本は水没目前であった。
何とかこの危機的な状態から脱却しなければいけなかった。

「支配組」「準支配組」の官僚と政治家は日本が水没になることが確実だと知ると、国民には知らせずに一目散に国外へ飛行機に乗って逃げ去ってしまった。

そして「支配組」「準支配組」の人々は国外に逃げるやいなや、日本から国外へ移動する交通ルートを全て遮断してしまった。これは国を捨てた自分たちのことを恨みに思った人間が追ってこられないようにするためだった。

取り残された人は、そのことに気づいた頃にはもう遅かった。
国外に移動することなく生き延びる手段を考えなければいけなかった。

そこで出てきたのが「バベルの塔計画」だった。

これは日本に天まで届くばかりの巨大なビルを建築し、そこに全ての日本人を移住させる計画だった。

「支配組」「準支配組」がいなくなった今、日本のトップは「国防組」だった。
彼らは軍事力を使って「バベルの塔計画」を無理やり実行に移した。
全国民総動員でこの計画に関わることになった。

逆らう者は即刻射殺された。
逃げ出す者も射殺された。
水没して死ぬか、射殺されて死ぬか、
どちらとしても未来は暗かった。

そして何とかしてバベルの塔は完成したのであった。
その中には階級が上の「国防組」が一番上部の階層へ。
中間には「管理組」。
一番下の階には「雇われ組」。

「コマ」の人々は中に入ることが許されなかった。
「コマ」の人々は散々、使われるだけ使われて捨てられたのである。

「コマ」の人々は怒りに震えながらも生き延びる道を求めるべく、各自でいかだを作りはじめた。そして夜になるごとにバベルの塔の住人に気づかれないように日本を離れていった。やがて日本に「コマ」と呼ばれる人たちはいなくなった。

その後、日本は本格的に水没し始めた。
最下層に住む「雇われ組」の階は浸水していた。

上の「管理組」や「国防組」に助けを求めた。
しかし、返事はなかった。

このまま見殺しにするのか?

「雇われ組」は思った。
そして、「雇われ組」は反乱をおこした。

戦いは圧倒的な軍事力と経済力をほこる「国防組」「管理組」が優勢だった。
「雇われ組」の人々はどんどん殺されていった。
そして「雇われ組」の人々もいなくなってしまった。

「国防組」「管理組」の勝利だった。
しかし結局、日本の底辺を支えていた人々を失ったバベルの塔は、バベルの塔を補修する力も失い、下の階から壊れていき、やがて全て崩れてしまった。

カワセミのうた

ヒスイ





水の反射
光のかがやき

かがやくものは
様々なもののかたち

ぼくは水色、
川によりそって生きているから

でも見ようによっては緑色、
それは角度で変わる

ものやかたちは光があたる角度で変わる
だからぼくは水色であり緑色である

でも、それはひょっとしたら、
ぼくは水色でも緑色でもないともいえるかもしれないね

きみは考えたことがあるかな
自分のほんとうの色を、

色は光によって現れてくる
だとしたら光がなくなったら透明なのだろうか

川の水も角度によっては水色、
または緑色にもなる

だけど近くでみると透明なんだ
川って不思議だね

ぼくも川の水のようなものだろうか、
見かたによっては透明だったらどうしようか

でも、いっそ透明のほうがいいかもな、
天敵に気づかれずにすむ

だけどずっと透明というのもいやだ
やっぱり誰かに見てもらいたいからね

ぼくは水色であり緑色であり、
ひょっとしたら透明かもしれない


ねぇ、きみは何色なの?
プロフィール

Author:子牛
ようこそいらっしゃいました。
大人向けの創作童話を作っています。
よかったらみてください。
ありがとうございました。

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