子牛が日々考えていること(妄想)を紹介します。創作童話やポエムの空間。

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ゆりかご

サケ





おしてはかえす波の動きが繰り返し繰り返し続いている。
小さな水泡が現れては消えていく。
何かが消えていく時には何かがきっとうまれている。
繰り返しのリズムのなかで、わたしの心は溶けていく。

ああ、なんて気持ちいいんだろう。
ゆらりゆらりとゆれていくことは魚にとって至福の時間。

「おい!」

はー、なんてわたしは幸せなんだろう。

「おい!!サモミ。」

はっ、わたし誰かに呼ばれているのかしら。

「おい!!!サモミったら。」

なんだ豊作か。

「そんなところでぼやぼやしてたら食べられちゃうぞ。」

うっ、そんなせっかくいい気分にひたっている時に現実に戻すようなこと。

「まったくお前はいつもぼやぼやしてんだから。お前は大事な体なんだから気をつけろ。」

そう、わたしのお腹には新しい命が宿っている。
ぼやっとはしてられない。
これから厳しい川登りをしなければいけない。

わたしたちシャケは何で川に戻るんだろう。
考えてもわからないけど、考えてしまう。
海でうまれてそのまま海で生涯を終えれば楽なのにと思った。

すべてを包み込むような海の優しさとは違って、
川は厳しい、海から入っていくものを拒んでいく。
わたしたちの何匹もの仲間が川登りの途中で力尽きている。
それでもわたしたちは厳しい川に戻っていく。
それを何回も繰り返している。

そう、わたしたちは繰り返している。
それがどれほど危険なことかわかっていても、
わたしたちは何かにつき動かされるように川に向かう。

今、わたしは新しい生命を生み出そうとしている。
自分ではない何かにつき動かされるように川に向かう。
わたしたちは川で命を産み出し、海で育ち、川に戻る。
それはひとつのリズムなのだ。

繰り返される波の動きのように、
わたしたちの命も続いていく。
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ツルの恩返しごっこ

ツル






見るな見るなと言われると、余計に見ちゃいたくなるんだよね。
それすごいわかるわ。

それで今ツルの間で流行してるのが『ツルの恩返しごっこ』ね。
これは気の弱そうな人間を見つけてきて、わざと罠にひっかかったふりして、助けてもらった後、きれいなお姉ちゃんに化けて『ツルの恩返し』みたいなことするんだよね。
それで「絶対に見ちゃいけませんよ。」とか、しつこいぐらい言って、それでやっぱり見ちゃうんだよね。人間って好奇心旺盛だからさ。

普通の『ツルの恩返し』だと、ここでツルは怒っていなくなっちゃうだけなんだけど、ここからが『ツルの恩返しごっこ』の違うところなんだよ。

怒って出て行った後日に今度はきれいなお姉ちゃんじゃなくてヤクザに化けるんだよね。
それで、取立てに行くんだよ。

「おい、お宅で鶴が織った布の料金がまだ未払いみたいだから取りにきたぞ。」って。

あらかじめ気の弱そうな人間を選んでたから、「オラオラ金払え」と強引に迫っていったら、結構な確立で支払うんだよ。

そういうのが流行っちゃて、流行っちゃって、大変なブームなんだよね人間をからかって金をくすめるのがこんなにも面白いものなのかと。
みんな真似してやるわ、やるわ。
『ツルの恩返しごっこ』がブームだわ。

それでしばらくみんな夢中になって、人間たちをからかってたね。
本当にからかうのが面白かったからさ。
でもやっぱり後になって都合がわるくなっちゃたのさ。

ほら人間って組織を組むじゃん。
オレらに騙された奴らがさ、今度はより集まって今度は『ツルの被害者の会』っていうのを結成しだしたんだよね。それが困ってるんだよ。

人間ってさ、一人だとたいしたことないんだけど、組織になるとやけに強くなるんだよね。不思議なもんでさ、組織になると手ごわいんだよ。

まず人間たちは『ツルの恩返しごっこ』をしているツルの特徴を徹底的に分析して、それでリストにして町中の人間に配ったんだよ。それで『ツルの恩返しごっこ』をしているツルを見つけたら最初のうちだけひっかかったフリをして、家に招き寄せるんだよね。それで家には被害者の会の連中が家にいて、それで皆でそのツルを捕まえて檻にいれちゃうんだよ。そのやり方で今度はツルがどんどんつかまっていった。

またここからが人間の怖いところでさ、檻に入ってるツルの連中に「仲間の居場所を教えれば、ここから出してやる。」とか言ってくるんだよ。ツルはバカだから喜んで仲間の場所を教えちゃうんだよね。それでますますツルはつかまっていったんだ。もちろん仲間の場所を教えたやつが檻から出られたわけがなくて、逆に殺されちゃったんだよね、口封じにさ。

それでオレもこの町に居づらくなっちゃってさ、そろそろ別のところに飛んで行こうかなって思ってるんだ。北のほうに行こうかな、あっちは魚がおいしいしな。
さてと人間たちに気づかれないように夜に飛ばないと。

笑っていいですとも

ヤモリ





「ヤモリさんスタンバイお願いします。」

さてと・・・今日もはじまったと。
フビテレビからこの『笑っていいですとも』の司会のオファーが来てから、もう早いもので20年もたってしまった。

はじめた当初は周りからどうせすぐになくなるだろとか思われていた。
しかし今や国民的な長寿番組だ。
あれから20年、オレはほとんど休まずに仕事をし続けた。

「ヤモリで大丈夫なのか?」という声もあった。
本来、オレは夜行性なのだ。
だが、その夜行性のオレをあえて昼の番組の司会にもってきたところに意外性があってよかったということを今になって評判として聞く。

何が司会者としてよかったのかと考えるとひとつだけ言えるのは、司会者というのは目立ってはいけないということなのだろうかと思う。
違う言い方をすれば必要以上に自分を出してはいけないということだ。

もちろん番組的におもしろければ自分を出していくことも必要になってくる時もある。
しかし司会者というのは常に番組全体を見ていなければいけない。

自分を出すことによって番組がつまらなくなってしまうのだったら、それでは司会者として失格なのだと思う。あくまで番組がおもしろいかどうかが重要なのだ。

一番おちいりやすいのはベテラン芸人のマンネリ化だ。
これは自分自身気をつけていることだが、他の出演者に対しても気をつけている。

ある時、ベテランのレギュラー出演者である鶴のショウベエが、いつものお決まりのパターンで客を笑わそうとしていた。オレはそいつの話を途中で切ってやった。あきらかにマンネリ化しつつあったからだ。

ショウベエのやつはカンカンに怒った。
オレは言ってやった。

「出演者がマンネリ化しないように調整するのも司会者の勤めなのだ」と。

いつまでも客が同じネタでうけてくれると思ってはいけない。
客は変わるし、客の心も変わる。
そしてオレら芸人も日々変わっているんだ。
だから芸はいつまでも同じではいけない。
ショウベエのやつもしばらく怒っていたが、後になって「ヤモリの言うことが正しかった」と認めている。

とにかく番組はオレのワンマンショーではないということだ。
日々変わる客、レギュラー、ゲストと常にその時にあった笑いを作らなければならない。
司会者はその笑いを作り上げる場所を作れればそれでいい。

「ヤモリさん本番始まります。よろしくお願いします。」

さてと今日のゲストは明石焼サンゴだ。
あいつも最近マンネリしてきているから気をつけなければな。

ぶんぶくぶくぶく

たぬき




ちょっと、ちょっとそこのお姉さん。
そうそう、あなた、あなたのことだよ。
これを見ていかないで素通りなんかしないでよ。
えっ?何が始まるんだって?

おいおいお姉さん。
今、大流行の見世物『ぶんぶくぶくぶく』じゃないか。
さぁ、中に入った入った、もうすぐアイドルタヌキぽん太の登場だよ。


わたしは男に半ば引っ張られるような感じで見世物小屋に入っていった。
中はぎゅうぎゅう詰めで、人の臭いで充満していた。
天井は思ったよりも低く薄暗かった。
壁にはヤモリが一匹張り付いていた。

舞台にパッと明かりが照らされた。
黄色い声がいたるところから聞こえてきた。

「さぁさぁ皆様おまたせしました。今話題沸騰の驚異的な超能力を持つエスパーアイドルでありますタヌキぽん太の登場です。皆様拍手でお迎えください。それではどうぞ。」

舞台の脇から赤と白の縞模様の帽子を被ったタヌキがボールに乗りながらやってきた。
あれがぽん太か、たしかにかわいい。
そう思うまもなくぽん太はくるくるとボールの上でジャンプして回りはじめた。
すると何とさっきまでタヌキだったものがウサギに変わった。
そしてウサギは猿に変わった。
そうやって次々と色々なものに変わっていった。
最後に何と茶釜に変わった。

「お客様のうちでだれか、この茶釜をなでてください。」

わたしは手をあげた。
そしてわたしは舞台にあがり茶釜をそっとなでた。
すると茶釜はどろんと音を出してもとのタヌキに戻ったのだ。

わたしはぽん太に魅了された。
そしてこの見世物が行なわれるたびに足繁く通うようになった。

ある日、わたしはまたぽん太の見世物を見ていた。
そして演技が終わるとわたしは楽屋にいるぽん太に挨拶したくなってきた。
わたしは見世物小屋の支配人と思われる男に何とかぽん太に会えないかと相談したが、会う事はできないと断れた。しかしあきらめきれなかったのでその男にいくばくかの金を握らせたら、中の楽屋に通してくれた。

楽屋は狭くほこりっぽく、わたしはむせそうになった。
ぽん太はその部屋の隅でおとなしく座っていた。
ぽん太は泣いていた。

「どなたですか?」

タヌキが話したのでわたしはびっくりした。
しかしあれほど色々なものに化ける能力をもっているのだから話すことができるぐらいどうってことないかと思いなおした。

「なんで泣いてるの?」

わたしはぽん太に話しかけた。
するとぽん太は「もう見世物はやりたくない」と言った。
ぽん太は自分がたまたまタヌキの中でも群を抜いて化ける能力があるから悪い人間にとらえられて見世物をして使われているんだと言った。

わたしはぽん太の能力にあこがれていた。
だからぽん太が自分の能力によって苦しんでいることを聞くと胸が痛くなった。
そしてそういう超能力にあこがれていた自分を少し恥じた。

わたしはぽん太を救いたくなった。
わたしはぽん太をどうやったら救えるのかしばらく考えた。

そして実に単純な考えが浮かんだ。

「だったら超能力を使わなければいいんじゃないの?」

ぽん太は意外なことを聞いたような顔をしてしばらく黙り込んでいた。
そして悲しそうな顔をしてこういった。

「そんなこと・・・無理だよ。許してくれないよ。」

「だって考えてごらんよ。やつらはぽん太が超能力を使えるから見世物で使ってるんだよ。超能力を使わなくなったら、とっとと追い出すよ。」

「・・・わかった。もう超能力は使わない。」


そこでわたしはぽん太と別れた。
その日以来ぽん太は見世物小屋に登場しなくなった。
どうやら上手くいったようだ。
風の噂では山に戻って普通のタヌキとして生活してるとかしてないとか。
もう、ぽん太を見れないのかと思うとさびしかったがこれでいいのかなと思った。

キツネの親子

きつねの親子






「身内もだませないで他のやつをだませるか。それでキツネがつとまるか。」

それが夫の口癖だった。
夫は私と子ども達にさんざん嘘をついて去っていった。
私たちは捨てられた。

こんにちは私はキツネのイナリです。
子どもたちの食べ物を探すために毎日必死に生きています。

食べ物を手に入れるために何でもやってきました。
時には戦い、
時には盗み、
時には嘘をつき、
そう、あの夫にさんざん嘘をつかれて嘘は嫌いなはずなんですけど、今は平気で自分が嘘をついている。これも生きていくために必要なんです。

これから厳しい冬に入ります。
その前に少しでも食べ物を食べて栄養を蓄えておかないと。

「ねぇねぇお母さんお腹すいたよ。」

子どもたちがお腹をすかせているわ。

私たちは山道を歩いていきました。
ふと脇を見るとお地蔵様がいました。
そしてお地蔵様の前にはおいしそうなお饅頭が置いてありました。

「これは助かった。さぁ、子どもたち食べなさい。」

私がそういって子どもたちがお饅頭を口に入れたら、何とお饅頭は石に変わってしまいました。

「あいたた、お母さん痛いよ。」

「この不届き者がわしの饅頭を盗むとは何事だ。」

お地蔵様が急に話しだしたのでびっくりしました。

「ひっ、すいません。あまりにもお腹がすいてたものでつい。」

私はどれだけ苦労して食べ物を探しているかお地蔵様に説明しました。
するとお地蔵様は「それはお前が今まで自分たちが生きるためだけに悪いことをさんざんしてきた報いだ。」と言いました。

「もう盗んだり嘘をついたりしないか?しないと言うなら食べ物を出してあげよう。」

私はそんなこと約束できないと思いました。
だけどとりあえず今、この空腹を満たさなきゃいけない、子どもたちに今すぐ食べ物をあげないといけないと思い、

「はいもう盗んだり嘘をついたりしません。」

と嘘を言いました。すると目の前に肉やら魚やら野菜やらおいしそうな食べ物がいっぱいでてきました。そしてお地蔵様は微笑を浮かべながら「さぁ、食べるがいい。」と言いました。

「いただきます。」

私たちは貪るように食べ物を食べ始めました。
だけど何か口の中がカサカサしているような気がしましたので取り出してみると木の葉でした。そして目の前の食べ物もみるみるうちに木の葉に変わってしまいました。

「はーっはーっはっ。バーカ、そんな調子がいいこと起こるわけないだろう。」

お地蔵様が下品な言葉を使ったので、またびっくりするとお地蔵様はタヌキに変わりました。

「まんまとだまされて面白かった。あー、ひさしぶりにいい暇つぶしになった。お前ら夢見てないで真面目にメシ探せよ。はーっはっはっ。」

そういってタヌキはあっけにとられている私たちを尻目にどこかに消えていきました。

トゲトゲなんて

栗





むかーしむかしある所に一個の栗がおったそうな。
その栗は自分のある部分が嫌いで嫌いでしょうがなかった。

それは何かというと栗が体を包んでいるトゲトゲだった。
栗はこのトゲトゲが嫌いで嫌いでしょうがなかった。

ある日ウサギが通りかかり下に栗があることも知らずにグサっとトゲトゲを踏んでしまった。ウサギはたいそう怒りこう言い放った。

「なんでこんなところに栗が落ちてるんだよ。まったく迷惑だわ。」

その次は猿が通りかかり・・・
その次は犬が通りかかり・・・
その次は猫が通りかかり同じようにトゲトゲを踏んで怒り同じようなことを言い放って去っていった。

栗はショックだった。
ぼくはこんなにも色んな動物たちから罵られる存在だったなんて・・・
ぼくは確かになんでここにいるんだろう。
ぼくは何のために生れてきたんだろう。
栗は自問した。

そこにキツネがやってきた。
「やーやー栗さん元気かい?」
栗はあまり元気がないといい今までのいきさつを話した。

「なーんだそんなことか、それだったらトゲトゲを脱いじゃえばいいんじゃないかな。そのほうが栗さんも身軽だろ。」

脱ぐ?

栗は今までこのトゲトゲを脱ぐなんてことを考えたこともなかったからキツネの言葉に新鮮な魅力を感じた。

「そうさ、脱いじゃえよ。だってぼくは君の中身の良さを知っているからね。君のトゲトゲの中がどれほど凄いかを知っているんだよ。」

キツネが言ってる事の意味はよくわからなかったが栗は自分がほめられているような気がして悪い気がしなかった。

「さあ脱ごう、今こそ脱ごう、脱げば素敵な君の中身がでてくるよ。」

キツネは栗をせかした。
そして栗はどうやったらトゲトゲの殻を脱げるのかよくわからかったが「脱ぎたい、脱ぎたい」と強く願った。すると何とトゲトゲの殻がぱかっと割れて中の栗の実があらわになった。キツネはそれを見届けるとずるがしこい目を光らせてこう言った。

「そう、そうなんだ栗さん、そうそう栗さんの中の実が最高に甘くておいしいんだよ。いただきます。」

えっ?
栗がそう思う間もなくキツネは栗の実を口に入れた。

こわ~い話

フクロウ





すべてを包み込む闇夜の中であなたを恐怖にいざなう。
ラウンドミッドナイトRADIO・・・。
こんばんは、今夜のお相手はおなじみDJ福朗ですチェケナ。
さて早速いただいたメールを紹介したいと思います。
一発目はラジオネームKuririnさん。

こんばんはDJ福朗さん、いつも身の毛のよだつ怖い話をありがとうございます。
突然ですがぼくは最近夜ねむれなくて困っているんです。
ベットに入って寝ようとするといつも何かを感じるんです。
誰かに見られているような気がするんです。
それで怖くなって目を開けると誰もいないんです。
でも気配は確かに感じるんです。DJ福朗さんどうすればいいですか?

なるほどーそういうことか、じゃあお答えしようかな。
スバリそれは気のせいだKuririn、イエー。
それはお前がなにかいると思いこんでいるだけだぜベイビー、
どうするも何もなんでもないから何もする必要はない。
それは怖いものでもなんでもないな。
わかったかい。それではCMだ。

(CM)

じゃぁ、このコーナーはじめようかな『DJ福朗のこわ~い話』。

ある真っ暗な洞窟の中をひとりの若者が一本の松明をもって入ってきた。
その洞窟の中には昔、海賊が残したといわれる金銀財宝がかくされてあったんだ。
若者はその財宝を探すためにやっきになって洞窟中を探した。
そしてやっと見つけたんだ。
しかし、その財宝のところに行くには、なんと平均台みたいな細い道を渡っていかなければいけなかった。しかもその道の横は穴になっていて落ちたら死ぬことは間違いなかった。
そこで松明が消えたんだ。若者は青ざめた。このまま進めば落ちて死ぬことが確実だったからだ。
だが若者は財宝を手に入れる夢を捨てられなかった。
若者は何も見えないが前を進み始めた・・・

OH!!ぞくぞくするぜ。
ここで終わりかって?
ここで終わりだよ。ここで話をやめたほうがその後を想像できてかえって怖いだろ?ゾクゾクするだろ?若者どうなったんだろうなガクガクブルブル。

(CM)

さてお別れの時間がやってきました。
最後に一曲クールなナンバーを紹介しておしまいにしたいと思います。
曲はマイキー・ジャケソンの『今夜もスリラー』です。
今日もラウンドミッドナイトRADIOを最後まで聞いてくれてありがとうございました。
お相手はもうおなじみのDJ福朗でしたGood night!!


今夜もスリラー♪

どこでもいつでも君を襲う闇の魔手の恐怖に君は耐えることができるか?
おれたちはいつでもどこでもビクビクして生きている。
いつでもどこでも何か恐れて生きている。
スリルそうさスリルだ。
何も見えない闇の中をどうすればいいのかもわからずに迷いさまよっている。
スリルそうさスリルだ。
今夜もゾクゾクするような恐怖の中でお前は戦うのさ。

不思議の国のアリサ

女の子





ごく普通の夜の日、フクロウが遠くで鳴いている。
ここはある中流家庭の普通の一軒家。
二階の子ども部屋のベットで女の子が眠りについている。
彼女の名前はアリサ。
アリサの母親がアリサに毛布をかけ、少し寝顔をながめて頭を優しくなでてから、灯りを消す。

舞台は変わる。
ある森の中、女の子は、切り株で作られた椅子に座り、これもまた木で作られたテーブルでフクロウと一緒にトランプをしている。


アリサ :あーぁ、なんか退屈だな。何かおもしろいことないの?
フクロウ:お嬢様なにが退屈なのですかな。今のままではだめなのですか?
アリサ :だって今のままだと普通すぎるんだもん。
      もっとお金持ちになってオシャレな洋服とかいっぱい着てみたいわ。
      それとすごい大きいお城に住んでお姫様みたいにちやほやされたい。
フクロウ:わかりました。かなえてあげましょう。
アリサ :えっ!?


フクロウが「ほーほー」と鳴くとトランプが光輝きその中のハートのキングとクイーンのカードがクルクルと回りはじめたと思ったら人間の姿に変わっていった。

そして舞台はまた変わる。
今度は豪華な西洋風のお城の中の舞踏場、天井にはキラキラと光り輝くシャンゼリゼ、信じられないほど長いテーブルにはアリサが今まで見たことがないようなおいしそうな食べ物がならんでいる。そしてアリサは素晴らしく美しいドレスとティアラを身にまとっている。


キング :ご機嫌いかがかな、アリサ姫?
アリサ :わたし信じられないこんなことっておこるのね。
クイーン:ここではあなたの何でも思いのままになるのよ。
      何かしたいことおっしゃいなさい。
アリサ :えーと、じゃぁお腹いっぱいにおいしいケーキを食べたい。


するとアリサの目の前においしそうなケーキがいっぱい並べられる。
そしてアリサはそれらを食べ始める。それらのケーキは信じられないおいしさだったのでアリサは、「おいしい、おいしい。」と言って食べる。
しばらくしてアリサはお腹がいっぱいになったので「もういいかな」と思ったが次々に出されるケーキを食べることをやめることができない。
アリサは涙がでてきた。


キング :姫よ、では次なる願いを言うがいい。
アリサ :えっ、むしゃむしゃ、えっと、素敵な王子様と一緒に踊りをしたい。
クイーン:ではかなえてあげましょう。


今度はアリサが考えていた素敵な王子様があらわれ、そして一緒に踊り始める。
理想的な王子様が現れたのでアリサの胸はときめいた。
しかし何か息苦しいと思った。
なんとアリサはケーキを食べ続けたままであったのである。
ケーキを食べ続けながら延々と踊り始めた。
アリサはヘトヘトだしお腹はいっぱいだし、息苦しいし、「助けて」と思った。
しかしキングとクイーンはアリサをニコニコしながらながめているだけだった。
「もうやめたい」と激しく思った。
「もうお金持ちにならなくてもお城に住めなくてもいいからお家に帰りたい」


遠くでフクロウが「ほーほー」と鳴いていた。
アリサの母親が心配そうな顔でアリサを見つめていた。
アリサは周りを見渡した。
そこはお城ではなくいつもの普通のアリサの家であった。

夢・・・?

アリサは涙を流した。
自分の家に帰ることがこんなに嬉しいことかと思った。
アリサはわんわん泣いて母親の胸に抱きついた。
もう二度とお城に行きたいと思わなくなった。

恋する猿の惑星

猿




ウキキ、オレは滝蔵。
趣味は木に登ることと走ること。
木に登る速さに関しては誰にも負けないぜ、ウキキ。

(そういって猿は木に登りはじめる)

ほらほら、
ほーらほーら、
ほらほらほら。

見ろよオレの木登りの速さを、てっぺんまであっという間に着いちまったぜ。
猿はいっぱいいるがよ、オレの速さについてこれるやつは一人もいないんだぜ。

(そして猿は木の上から下を見下ろす。するとひとりの人間の女の子がやってくることに気がつく。猿はそわそわしだす。)

ウキキあの娘は・・・

(猿は木から下りる)

「こ・・・こんにちは」

「あら、かわいいお猿さんこんにちは」

(猿は女の子が返事を返してくれたことに喜び有頂天になり、自分のことをしゃべりまくる。女の子は微笑をうかべながら猿の一方的な話を聞いている。木登りの自慢も。)

「い・・・今からこの木をあっという間に登るから見ててよ。」

(女の子はうなずく。猿はあっという間に登りそして降りてくる。)

「すごーい。すごーいねお猿さん。」

「へへ、どんなもんだい。」

(そういって猿はもう1回登りはじめる。女の子はだまって猿を見上げていたが、猿が登っている途中で母親に呼ばれ、その場を離れる。)

「ウキキ、どんなもんだい。」

(猿は機嫌よく木の上から下を見下ろすが、女の子がいないことに気づく。そしてこの世の終わりのようながっかりした顔をし、降りようとした時・・・足を踏み外して木から落ちてしまう。)

あたた・・・うっ・・・まずい。
重症だ。
オレはこのまま死んでしまうのだろうか。

(猿は絶望と苦痛が入り乱れた顔をする。すると遠くから声がする。)

「あー、お母さん大変、お猿さんが倒れて苦しそうにしている。かわいそうだよ。」

(それはあの女の子の声だった。そして女の子は治療をするため猿を抱えて自分の家に連れて行ったのだった。)

猿蟹ロード

かに





はてしなく長い長い一本道をどのように歩もう。
それぞれの歩み方がある。
それぞれの道を迷わず行けよ、行けばわかるさ!!

こんにちは糸山蟹雄です。
名前のとおりに蟹です。

「おい、蟹雄。」

やつだ。
やつは猿渡滝蔵。
名前のとおりに猿です。
ぼくはやつのことが大っ嫌いです。
やつはぼくに会うと無理難題をいつもふっかけてくるんです。

「おう、蟹雄あそこまで競争しようぜ。」

無茶言うなよ、お前のほうが大きいから速いに決まってるだろうが。
まったくやつは自分が勝てる勝負しか挑んでこないんだ腹立つ。

「滝蔵、お前はいつも自分が勝ちそうな勝負しか言ってこないけど、たまにはぼくが勝ちそうな勝負で挑んで来いよ。」

やつはニヤニヤした顔になりました。
そして勝ち誇った顔をしてこう言いました。

「おめぇが勝ちそうな勝負ってそんなものあるのかよ。」

ない。
くやしい。
腹立つ。

「じゃー行くぞ、よーいどん。」

「あっ、ちょっとまてよ、ぼくはやるって言ってないぞ。」

「ほらほらぐずぐずしてると追いつけねぇぞ。大体おまえの走り方なんでいつも横なんだよ、だせぇな。」

うるせえな、横向きにしか動けないんだよ。
それを知ってて何てことを言いやがる。
ああ、ぼくがやつなみに体が大きかったらやつをこのハサミで切り刻んでやるのに。
そう考えてぼくは馬鹿馬鹿しくなり走るのをやめました。
ふと見ると横にどう見ても横向きの蟹しか入れない狭い通り道を見つけました。

「おい蟹雄、勝負をやめるんだな。オレの勝ちだな。」

「ああ・・・今回はお前の勝ちだ。でも今度はぼくが勝負を指定する。」

「おお、何だよ。」

「あそこに狭い通り道があるだろ。今度はあそこを速く通りぬけたほうが勝ちだ。」

やつはびっくりした顔をしました。

「あんなところ通れるわけないだろ。」

「ぼくは通れるぞ。だったらぼくの勝ちだな。」

「なにを~!!」

道・・・それは果てしなく長い道。
色々な道があるけど、それぞれの道はそれぞれの歩き方で歩めばいいんだな。
そう思った今日このごろなのでした。

釣り馬鹿人生論

釣り




釣れないな・・・そう思いました。
かれこれ朝から3時間くらいたったのですが、まるっきり釣れる気配がありません。

いつもなら、すいすいと釣れるのに・・・
すいません嘘つきました。

すいすいは釣れません。
でもそこそこ釣れます。

そこに蟹さんがいました。
蟹さんはぼくが釣れないのをじーっと見ているような気がしました。

「蟹さん、今日はどうして釣れないんだろうな?」

蟹さんは何も答えませんでした。
そりゃそうか。

ぼくはそもそも釣りが好きなのかな?
そう思いました。
ええ、釣れないときは大抵そう思います。
今日もそんなこと考えながら釣りをしています。

そんなことを考えていても会いも変わらず釣れません。
帰ろうかな?
そう思いました。
でもここで帰るのも癪に障ると思いました。

待つとは何だろう?
人は何を期待して待つということをするんだろう?

釣りとは人生そのものです。
そう思ったのです。

人は何かを期待して待っているんです。
でも何を待っているのか大抵わからないんです。

それが大物なのか
沢山なのか
何色なのか

わからないけど待っているんです。
漠然と待っているんです。

釣りもどんな魚が釣れるか全然わからないけど、
待っているんです。
釣れないかもしれないけど待っているんです。
人間ってそういうものでしょうか。

今日はいい天気です。
なんかこんなことを考えているとお腹がすいてきました。
いろいろ考えていたら釣れなかったけどいいかなっていう気持ちになってきました。

また明日来ます。

プロフィール

Author:子牛
ようこそいらっしゃいました。
大人向けの創作童話を作っています。
よかったらみてください。
ありがとうございました。

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